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遺作となってしまったアルバムと、その前作 [音楽]

「HITnRUN phase one」
「HITnRUN phase two」
先ごろ亡くなったプリンスの新譜とその一作前のアルバム。

“phase one”が出たときに、1があるということは
2もあるということだろうと確信して、心待ちにしていた。
そして、“phase two”リリースを目前にした
4月21日、殿下のとつぜんの訃報がとびこんできた。
朝起きてニュースをチェックして、思わず絶句した。
ペイズリー・パークの奥底に眠っているのだろう
相当な数の未発表楽曲を聴く機会はもはやないのだろうか。
くー、悔しい。

さて、遺作となってしまった「HITnRUN phase two」。
全体的に、ファンクというよりロック色が強く、
なんともキャッチーで聴きやすい。
1曲目の「BALTIMORE」からラストの「BIG CITY」まで
美しいメロディーの楽曲がバランスよく配され、
落ち着いていて良質なバンドサウンドを楽しめる。
「HITnRUN phase one」と比べると、少々地味な印象を受ける。
どちらかといえばバリエーション豊かで華やかな
“phase one”のほうが好みだけれど、
“phase two”も悪くない。
まだ聴きこんでいないせいもあるかもしれない。
もしかしたら、聴けば聴くほどなじんでくるのかもしれない。


最初にプリンスを知ったころは、なんじゃこりゃと思っていたけれど
いつの間にか好きになって、
何度も繰り返し聴くうちにどんどん好きになって、
新作が出るたびに変化していく作風に、ずっと魅了され続けた。

音楽も本も美術もそうだけれど、
作品ごと、時代ごとに変わっていく人が私は好きだ。
チャレンジングかつポジティブで、
そうした作品にふれるごとにエネルギーがチャージされる。

ああ、また惜しい人をなくしてしまった。
David Bowieの喪失をまだひきずっているというのに。
リリースのたびに追いかける人を失うと、本当に寂しいものです。


Hitnrun Phase One

Hitnrun Phase One

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Npg
  • 発売日: 2015/09/14
  • メディア: CD



Hitnrun Phase Two

Hitnrun Phase Two

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Npg
  • 発売日: 2016/04/29
  • メディア: CD



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「14th TOKYO JAZZ FESTIVAL」 [音楽]


「14th TOKYO JAZZ FESTIVAL」
2015年9月4日(金)5日(土)6日(日)
東京国際フォーラム


ことしの東京ジャズは、3日間開催。
ハービー・ハンコックと
ウェイン・ショーターはじめ
観たいアーティストが多くて選べず、
行くかどうか迷っていたとき、
バンド仲間のギタリストがラリー・カールトンを観たいと言ったので、
じゃ、行くか!ということに相成りました。
というわけで、最終日の昼公演を鑑賞。

メニューは以下の3組。

12:30~
エリ・デジブリ・カルテット featuring アヴィシャイ・コーエン
with Special Guest 山中千尋

13:25~日野皓正 & ラリー・カールトン SUPER BAND
featuring 大西順子、 ジョン・パティトゥッチ、 カリーム・リギンズ

14:30~ハービー・ハンコック & ウェイン・ショーター


一番手のエリ・デジブリは
イスラエル出身のサックスプレイヤー。
ベースとドラムのシンプルな編成で
スタイリッシュな音楽を奏でる。
抜け感のあるクリアな音色が心地よい。
途中から参加した
トランペットのアヴィシャイ・コーエンもすばらしかった。
おひげモジャモジャの風貌からはちょっと想像しづらい
明るい音色にはっとさせられる。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのワールドツアーに
ゲストとして参加したこともある、注目のプレイヤーだそうだ。
また、中盤から山中千尋が加わりピアノが2台になると、
途端に音の厚みが増し、ゴージャスなサウンドに。
短時間のステージながらも、多彩な音楽を聴かせてくれた。

クリフ・ハンギン Cliff Hangin'

クリフ・ハンギン Cliff Hangin'

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SONG X JAZZ Inc
  • 発売日: 2015/08/26
  • メディア: CD



ダーク・ナイツ [日本語帯・解説付] [輸入CD]

ダーク・ナイツ [日本語帯・解説付] [輸入CD]

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Anzic / King International
  • 発売日: 2014/07/20
  • メディア: CD




二番手は、日野皓正とラリー・カールトンの
二大スター共演。
ラリー・カールトンのギターが、やっぱりとてもいい。
楽器というより、カラダの一部になっているようで、
まるで歌うように自在に奏でていた。
テクニックがすごいのはもちろんだけれど、
それを感じさせないメロディアスな音に聴き惚れる。
終始、楽しそうに演奏する姿が印象的だ。
そして、そこに日野皓正の
シャープなトランペットが攻撃的にからんでくると、
途端にスリリングになる。何が起こるか分からない雰囲気に包まれる。
イメージとしては相性悪そうだけれど、意外にも
お互いがトリガーになっているようで
ちょっとしたバトルの様相を呈していて、おもしろかった。
ギターに比べてトランペットのほうが
少々音が大きすぎるような気もしたが、
ライブだから、それもまた良し。
大西順子のアグレッシブなピアノも素敵だった!

ソー・ホワット~ジョー・ヘンダーソン&菊地、日野イン・コンサート

ソー・ホワット~ジョー・ヘンダーソン&菊地、日野イン・コンサート

  • アーティスト: ジョー・ヘンダーソン,ジョー・ヘンダーソン,マイルス・デイヴィス,菊地雅章,菊地雅章,日野皓正
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2015/10/07
  • メディア: CD



アローン・バット・ネヴァー・アローン

アローン・バット・ネヴァー・アローン

  • アーティスト: A.Malotte,A.Malotte,ラリー・カールトン,ラリー・カールトン,ラリー・カールトン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: CD




そしてラストは、ハービー・ハンコックと
ウェイン・ショーターの奇跡的なユニット。
ハービー・ハンコックがピアノもしくはシンセでフレーズを奏で、
ウェイン・ショーターがそこに、
ソプラノとテナーの2台をそのときどきに合わせて持ち替え、
深く濃密な音をのせていく。
おそらく、ものすごく大まかな流れだけ決めてあって、
あとはほぼインプロヴィゼイションなのだろう。
ハービー・ハンコックの姿がスクリーンに映し出されると、
なんとも楽しそうな表情をしていた。
完全に、音で遊んでいる!
鍵盤のフレーズやシンセで鳴らすサンプリングに
ウェイン・ショーターがどう応えるか、
そのリアクションを楽しんでいるよう。
まるで一問一答の会話のようだった。
実験的かつ前衛的なのは、工学博士でもある
ハービー・ハンコックならでは、なのかもしれない。
二度と再現できないような、不思議な音楽だった。

演奏を終えてウェイン・ショーターがひとこと。
“Never give up”
意外な言葉にみな爆笑。
そうしてあっさりステージを去ったふたりに
大きな拍手が贈られた。

ザ・ニュー・スタンダード+1

ザ・ニュー・スタンダード+1

  • アーティスト: Herbie Hancock,Kenny “Babyface” Edmonds,Kurt Cobain,Stevie Wonder,The Artist Formerly Known As Prince,ピーター・ガブリエル,ハービー・ハンコック
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: CD



ジュジュ

ジュジュ

  • アーティスト: ウェイン・ショーター,ウェイン・ショーター,ウェイン・ショーター
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: CD




この日のプログラムは、三者三様。
今まで聴いたことのない音楽を
たっぷり聴くことができて満足した。
終演後は屋外のオープンスペースで行われている
無料ライブを楽しむつもりだったのだが、
思ったよりも雨が強くなってきてしまったので、
早々と退散して有楽町のガード下に向かっちゃったのでした。

<東京ジャズオフィシャルサイト>
http://www.tokyo-jazz.com/

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「SUMMER SONIC 2015」② [音楽]


「SUMMER SONIC 2015」
8月15日(土)16日(日)
QVCマリンフィールド&幕張メッセ


8月16日(日)
IMG_1876.JPG
ファンクの日!
一発目は、
TUXEDO(Full Band Set) @GARDEN STAGE
ちょっぴり懐かしいソウルとヒップホップ。
ファンキーなサウンドで存分に楽しませてくれた。
体力温存するつもりだったが
ついつい体が動いてしまって、結局汗だくだ。

Tuxedo

Tuxedo

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Stones Throw
  • 発売日: 2015/03/03
  • メディア: CD



そのままGARDEN STAGEで
真心ブラザーズを観るつもりだったけれど、
暑いしビール飲みたくなっちゃったので、
MARINE STAGEへ避難。
(スタジアムのスタンドは収容人数が多いので、確実にすわれる)

そして、
THE SCRIPT @MARINE STAGE
これが良かったー!!
今回の掘り出し物ナンバーワン。
全然知らないで観ていたのだけれど、かなり好きだと思って
あとで調べてみたらアイルランドのバンドらしい。納得。
勢いがあってフレッシュなサウンドも、
サービス精神旺盛なパフォーマンスも好感度高い。
アリーナに降りて
客とコミュニケーションしたりするのもかわいかったなあ。
これからの動きをチェックしていきたい。

No Sound Without Silence

No Sound Without Silence

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2014/09/16
  • メディア: CD



ふたたびGARDEN STAGEに戻って、超個人的メインアクト!
スガシカオwith菅波栄純(THE BACK HORN) @GARDEN STAGE
菅波栄純、お初です。どんな音が聴けるのかと期待していたら
パワフルで陽気でたいへん男くさかった。
ドラムはファジーコントロールのSATOKO。
彼女もお初。ミニマルなセットで、
手数の多いドラミングがすてきだ。
終始笑顔なのが印象に残った。
今シーズン限りのバンドとは思えない
一体感を醸し出しているのは、
やはりプロのなせる業か。
なんといってもメンバー全員、楽しそうなのがいい。
モッシュゾーンに陣取ったので、ガン見ですよ。
アップテンポのファンクチューンで会場の温度を上げていく。
マックスまで上がりきったところで、「progress」。
いつにも増して思いのこもる熱唱に、思わずグッとくる。
ここ数年、鬼気迫るものを感じさせるほど凄みを増してきた。
たった7曲! あっという間に終わってしまった。
炎天下で汗だくになって、しばし放心状態……。

アストライド/LIFE

アストライド/LIFE

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2014/05/21
  • メディア: CD




マリンスタジアムに戻る途中、
SEASIDE VILLAGEでドラム・サークルに参加してみた。
居合わせたみんなで即興でドラムをたたくというイベントだ。
コンガが空いていなかったので、マラカスを借りてシャカシャカッと。
楽しい!
ペットボトルの手作りマラカス(お米が入っていた)が
思いのほか良い音がして、しかも使いやすかった。
こんど作ってみよう。
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IMG_1909.JPG


MARINE STAGEでビールを飲みながら休憩しようと思ったのだが、
IMAGINE DRAGONSが思いのほかよく、聴き入った。
長身のヴォーカルがステージを縦横無尽に動き回る。
力強いパフォーマンスがカッコ良かった。

スモーク・アンド・ミラーズ

スモーク・アンド・ミラーズ

  • アーティスト: ロスト・キングス,ブロイラー
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2015/05/20
  • メディア: CD



そして待望のヘッドライナー
PHARRELL WILLIAMS @MARINE STAGE。
幕開けは「Freedom」。
ダンサーを引き連れ、映像もふんだんに使い
ショーアップしたステージを繰り広げる。
Tシャツにスリムなパンツという
至ってシンプルないでたちが、かえって目を惹く。
ファレルが主役であるのはもちろんだが、同時に
ダンサーや他の人たちを魅力的に見せる、
いち装置としても機能しているようだ。
まるで、ステージ上の一瞬一瞬をプロデュースするかのよう。
Robin Thickeの「Blurred Lines」、
DAFTPUNKの「GET LUCKY」、そして
大ヒット曲「HAPPY」も披露してくれて
スタジアム全体が揺れる揺れる!
ラストは再び「Freedom」。
PHARRELLの力強いメッセージがいつまでも耳に残った。

G I R L

G I R L

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2014/03/07
  • メディア: CD



のち、急いでメッセに戻り
D'ANGELO AND THE VANGUARD @MOUNTAIN STAGE
20年ぶりの来日だという。
今までリリースしたアルバムはたった3枚という寡作な人だ。
わたしも最近知ったのだが、
今回のサマソニに出演が決まった時点で
絶対に観ようと決めていた。
ステージに入ると、
下から風をあて、真っ黒のコートをなびかせて歌う彼がいた。
その存在感に圧倒される。
ファンキーでソウルフル。
プリンスやジェームス・ブラウンを聴いて育ったことが
明らかだが、古い感じはあまりない。
歌い、楽器を弾き、踊る。
アクションがすばらしくキマッていて、思わず見とれる。
なんかもう、すごすぎて終演後もずっと
強烈な映像がアタマに残っていた。

Black Messiah

Black Messiah

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: RCA
  • 発売日: 2014/12/23
  • メディア: CD



****************************

今回のサマソニは、ロックよりも
EDMやファンクが多かった
(ヘッドライナーもケミカルとファレルだ)。
昨今の音楽業界の動向がよくわかる。
個人的には、ロックはジャンルではなく
スピリットのことだと思っているから
極端な話、クラシックでもジャズでもいいと思うのだが
(昨年は実際、ロバート・グラスパーも出演したことだし)。
多彩な音楽、それまで知ることのなかった音楽に
出会える場として、フェスは貴重で、単純に楽しい。
ただ、会場が広すぎて移動に体力をとられるのは難点だ。
そろそろ年のことも考えねば、と思うが
好きなアーティストが出るのであれば、
性懲りもなくまた出かけてしまうのだと思う。
わたしの生活に、音楽は必然なんです。
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「SUMMER SONIC 2015」① [音楽]

「SUMMER SONIC 2015」
8月15日(土)16日(日)
QVCマリンフィールド&幕張メッセ

ことしのサマソニは贅沢をして宿をとった。
というのは、昨年2日間、幕張に通って体力を消耗した揚句、
その後、大風邪をひいたからだ。
深夜に観たいアクトがあったこともあり、
幕張メッセのど真ん前のホテルに部屋をとったら、すこぶる快適。
とっても充実した時間を過ごすことができた。

今回チケットをとるきっかけになったのは、
THE CHEMICAL BROTHERS。
20年くらい彼らの音楽を聴いているのに
今までライブを観たことがなかった。
チケット入手後、スガシカオとトム・ヨークの出演が決まり、
個人的には今までで最高のラインナップになった。
もしかしたら、人生最高の、そして最後の、
いや唯一の機会になるかもしれない。
チケットをとった瞬間から、ドキドキして、
息をつめながらずっと待っていた。


****************************
8月15日(土)
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最初の目的は、
MACKLEMORE&RYAN LEWIS @MARINE STAGE
炎天下で汗だらだらかきながら、
ビールを飲みながらゆるゆると鑑賞。
長袖が暑そうだなあ、なんてことを考えつつ、
わりとメッセージ性の強い音楽を聴く。

Heist

Heist

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Macklemore Llc
  • 発売日: 2013/03/11
  • メディア: CD



その後アリアナ・グランデを観ようかと思ったけれど、
やっぱりジョンスペだよね、とメッセへ戻る。
途中で、J-WAVEのブースに立ち寄ると、
ななんと、ケミカルのトムが! 公開収録中だったー。

THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION @SONIC STAGE
奇跡のベースレスバンド。
骨太で揺るぎない音楽を貫禄たっぷりに、
しかしスリルとスピードを感じさせて聴かせる。
複雑なリズムパターンを展開させながら
鳴らす多彩な音楽に酔いしれる。
途中でハイハットが崩壊(!)していたけれど、それもまたよし。
ミクスチャーぽいトーキンのようなヴォーカル、
メロディアスでパーカッシヴで、
どことなくセンチメンタルなギターの音がとても良かった。
それにしても、全員が歌うというのはちょっと意外だった。

Freedom Tower: No Wave Dance Party 2015

Freedom Tower: No Wave Dance Party 2015

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Mom & Pop Music
  • 発売日: 2015/03/24
  • メディア: CD



その後、この日のヘッドライナーの
THE CHEMICAL BROTHERS @MARINE STAGE
IMG_1884.JPG
アリーナに降りるかどうか迷ったけれど、
体力に自信がなくて、スタンドでゆっくり観ることにする。
正解だった。
冒頭から、音と映像の大洪水あふれる
ものすごいスペクタクルのショーであった。
ただ、私は基本的にバンドサウンドが好きなので、
動きがない音楽というのは苦手なのかもしれない。
途中、ちょっとたいくつして眠くなってしまった。
「GO」「STAR GUITAR」「Block Rockin Beats」などなど、
好きな曲が聴けて良かった。

Born in the Echoes

Born in the Echoes

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Astralwerks
  • 発売日: 2015/07/17
  • メディア: CD



のち、メッセへ急ぐも
MANIC STREET PREACHERSには間に合わなかったー。無念……。
というわけで一度ホテルへ帰って、栄養補給してふたたび出動~。

THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES @SONIC STAGE
待望のトム様!のお姿を拝見できただけでも幸せなのに、
いつものヘンテコなダンスもたっぷり。
歌って踊ってギター弾いて。
あらゆるジャンルを超えた、
トム・ヨークにしかできない別次元の音楽が空間を満たし、
わたしたちは心地よくからだをゆだねる。
心は解き放たれ、ゆっくりとひらいていく。
人生最高の瞬間を体験してしまったかもしれない。
そう思うほど、幸せだった。

トゥモローズ・モダン・ボクシーズ(完全生産限定盤)

トゥモローズ・モダン・ボクシーズ(完全生産限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Hostess Entertainment
  • 発売日: 2015/08/19
  • メディア: CD



1日目はここまで。
2日目につづく☆
IMG_1882.JPG

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TRIAD ROCKS@豊洲PIT [音楽]

「TRIAD ROCKS」―Columbia vs Triad―
5月19日(火)
チームスマイル/豊洲PIT

豊洲は夏のにおいがした。
湿った風に潮の気配がする。
今までまったく縁がなく、位置関係もよくわからない土地だったが、
行ってみると都心から案外近いし、アクセスも悪くない。

今回のハコは、まだ半分空き地のような
埋立地に唐突に現れるライブハウス。
体育館のような雑なつくりだが、音も照明もまあまあだ。
なんといっても、冷房がよく効いているのがうれしい(ここ重要)。

さるところからご招待を受けて
(チケット売れなかったらしい……)、
思いがけず行くことになった。
体調イマイチだったのでどうしようかと思ったけれど、
せっかくだからゆるゆる楽しもうと行ってみたのがよかった。
考えてみれば、今年に入ってから
まだ一本もライブに行っていなかった!
生の音が足りていなかったのだと思う。

1組目のLACCO TOWERは時間の都合上みることができず、
二番手のCzecho No Republicから参加した。
名前しか知らないバンドだったけれど、
1曲目が始まった途端に目がバッチリ冴えて、
疲れが一瞬で吹き飛んだ。
体の中に響く低音が心地よくて、落ち着く。
男女ツインボーカルの編成で、男性はベース・ボーカル。
女性はギターとキーボードも担当するという器用さだ。
メロディアスでファンタジックなテイストの
独創的な音は懐の大きさを感じさせる。
スケール感が気持ちかった。

MANTLE 【初回限定盤】

MANTLE 【初回限定盤】

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2014/07/16
  • メディア: CD



3組目はグッドモーニングアメリカ。
こちらも名前しか知らず、初見の方々だ。
冒頭からパンツ一丁の“カメカメファイヤー”だったので
コミックバンドかと思いきや、
なかなか芯のしっかりした音を聴かせる。
スピード感のあるダンサブルなロックンロールだ。
最近の若者はいいギターを持ってるね。

コピペ(初回限定盤)

コピペ(初回限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2015/06/10
  • メディア: CD



トリは大御所、吉井和哉。
何度かライヴに行ったことはあるが、
実は最近ほとんど動向をチェックしていなかったので、
もはやファンとは言えまい……。
だけど久しぶりにみた彼は、やはりカッコよかった。
なかでも、「SPARK」「JAM」、
thee michelle gun elephantの「世界の終わり」に
グッと心をつかまれた。
吉井の歌はとても情熱的で、ダイレクトに刺さってくる。
バンドは大変クオリティが高く、
どっしりした安定感がある。
ときどきヴォーカルが聴こえづらい場面もあったけれど、
それもライヴの良さだと思う。
迫力のある音に包まれる心地よさがたまらない。

STARLIGHT (初回限定盤)CD+DVD

STARLIGHT (初回限定盤)CD+DVD

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2015/03/18
  • メディア: CD



SUPERNOVACATION

SUPERNOVACATION

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2015/05/27
  • メディア: CD




吉井和哉は別格として、まったく知らない
バンドをみるのはやはり楽しい。
まだあまり売れていないからこそ、多くの人に
聴いてもらいたいという欲望がむき出しで、
とにかくひたむきなところに惹かれる。
20年ほど前、毎週のように
下北沢のライブハウスに通って
インディーズバンドを追いかけていた日々を
ふいに思い出した。

もういい年なので翌日のことやら体調やら
考えてしまうことが多くなったけれど、
たまには先のことを考えず、エイヤっとやってみるのも大事だ。
これからイベントの多い季節だし、
フットワーク軽めにいってみよう。

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「COUNTDOWN JAPAN 1415」@幕張メッセ [音楽]

「COUNTDOWN JAPAN 1415」
12月28日(日)~31日(水)
幕張メッセ


気になるアーティストが3組以上出演するなら
観に行く、というのが基本的なスタンスだ。
今回の気になる人たちは、
くるり、佐野元春、スガシカオ。
どちらかといえばベテラン勢で、
正直言って、近頃の若いアーティストたちは
どこがいいのかまったくわかんねえなあ、というのが多い。
自分が年とった証拠かな。

会場の構成がよくわからず、
入場してクロークに荷物を預けて
ステージに向かうまでがひと苦労。
ムダに時間ばかりかかってしまって、少々焦ったが、
くるりのステージになんとか間に合った!


◆くるり @EARTH STAGE

いまさらだけど、2014年9月にリリースされた
アルバム「THE PIER」が大変すばらしくて、
このところ通勤途中にずっと聴いていた。
なかでもエンドレスリピートしている
「Liberty&Gravity」という曲は、
ユーモアがあってチャーミングで、本当に聴き飽きない。
今回のライブがこの曲からスタートしたとき、
来てよかった!と思わずテンションが上がった。
「THE PIER」の収録曲を中心に、「ばらの花」なども演奏。
トランペット、フリューゲルホルンが加わると、
くるりの音楽はよりいっそう無国籍な雰囲気になり、厚みを増す。
どこへ連れて行かれるのか分からないスリルと同時に、
よく知っている風景をみているようなノスタルジーも感じられる。
メンバーの入れ替わりが激しかったこのバンドはようやく、
3人で落ち着いたように見える。
音楽的にも見た目にもバランスがとても良いのではないだろうか。

THE PIER (通常盤)

THE PIER (通常盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2014/09/17
  • メディア: CD




◆仲井戸“CHABO”麗市 @MOON STAGE

次は何を観ようかな、とフラフラしていたところへ、
ものすごいシャウトが聞こえたので
MOON STAGEへ入ってみると、CHABOさんが
たったひとりでギターを抱えて歌っていて、
潔く堂々とした姿につい見入ってしまった。
「恥ずかしいけど、今回の出演者の中で僕が最年長だそうだ。
 ROCKに年は関係ねえぜ!……いや、あるかな」
と自嘲気味に言いつつ、「みんな一緒に歌ってくれー」と、
「雨上がりの夜空に」を弾き語り。
世代を超えて愛される楽曲ならではの、大合唱。
観客のほうが声が大きかったりして(笑)。
ノイズギターを鳴らしたまま置いて
ステージを去る姿もカッコ良かった。

CHABO’S BEST HARD&Heart(Heart編)

CHABO’S BEST HARD&Heart(Heart編)

  • アーティスト: 仲井戸麗市,CHABO BAND,仲井戸麗市 with Heart of Soul,金子飛鳥,春日博文,RCサクセション,RCサクセション,藤井丈司
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/01/29
  • メディア: CD



CHABO’S BEST HARD&Heart(HARD編)

CHABO’S BEST HARD&Heart(HARD編)

  • アーティスト: 仲井戸麗市,仲井戸麗市,CHABO BAND,RCサクセション,春日博文,藤井丈司
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/01/29
  • メディア: CD




◆坂本真綾 @MOON STAGE

よく知らないまま観た彼女は声優、俳優としても活躍する人で、
「トライアングラー」なんかは知っていたわけです。
ちょっと興味があって聴いてみたところ、
声がすてきで歌が上手で、とてもチャーミング。
安定感のあるパフォーマンスだ。
アニメファンが多いのかな、
男性客が多く、応援に力が入っていた様子だった。

幸せについて私が知っている5つの方法 (DVD付初回限定盤)

幸せについて私が知っている5つの方法 (DVD付初回限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: フライングドッグ
  • 発売日: 2015/01/28
  • メディア: CD




◆佐野元春and THE COYOTE BAND @COSMO STAGE

来年でデビュー35周年を迎えるそうだ。
大ベテランではあるけれど、まったく守りに入らない。
2年前に観たときよりも若々しく元気な印象を受けた。
ステージはとにかくエネルギッシュで、
フットワークよく駆け巡る。
シャウトもトーキンも自在に彼独特のヴォーカルを聴かせ、
時折ポケットからマラカスを出したり、
ブルースハープを手にしたりしてアクセントを加える。
2013年にリリースされたアルバム「Zooey」の曲や
未リリースの新曲を演奏する一方で、
なつかしの「SOMEDAY」「アンジェリーナ」もやるのだが、
すべての楽曲がひとつづきとなっていて、
知らない人が初めて聴いたら、
30年ほど前の曲だと分からないのではないだろうか。
わたしが10代の頃に斬新だった音楽は、
今でも変わらず斬新であり続けていた。
しかもとどまることなく動き、変わり続けている。
インテリ青年だった人がワイルドなおじさまになるとは
予想もつかなかったが、
30年後も同じように影響され続けるとも思っていなかった。
人生って、何が起こるか本当に分からない。

VISITORS DELUXE EDITION(DVD付)

VISITORS DELUXE EDITION(DVD付)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2014/10/29
  • メディア: CD



ZOOEY

ZOOEY

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Daisy Music
  • 発売日: 2013/03/13
  • メディア: CD




◆TM NETWORK @EARTH STAGE

このひとたち、なんで今頃出てきちゃったんだろ、という
違和感がぬぐえず、どうなのよと思いながら、
好奇心が抑えられず観てしまった。
実を言うと、高校生くらいのときによく聴いていた。
それまで聴いたことのない音楽だったから、
新曲が出るたびに面白かったが、ライブは観たことがなかった。
楽曲はいうなれば懐メロだ。
全盛期に流行った「Get Wild」とか、「Self Control」とか。
どう考えても知らないだろうと思われる若い世代が、
イントロがかかるたびに盛り上がるのがとても不思議だった。
広い会場を活かしたレーザーショーのようなド派手な演出がオモシロイ。
そして小室哲哉がハンディキーボードを持って
ステージを走り回ると歓声が沸いた。
ライブとして形をなしていることに驚き、また
自分がフルコーラス歌えちゃうことにも驚いてしまったよ。

QUIT30 (2枚組CD+DVD)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: avex trax
  • 発売日: 2014/10/29
  • メディア: CD




◆スガシカオ @COSMO STAGE

COSMO STAGEのトリを務めるのはこのひと。
インフルエンザから復活したポチを含め、いつものメンバーでスタートした。
冒頭から
「REAL FACE」「19才」「Re:you」とアップテンポのナンバーがつづき、
会場の温度が一気に上がっていく。
いつになく鬼気迫るテンション、そして集中力。
後先考えていないとは、まさにこのことよ。
限界に挑戦してやろうという気概が
ダイレクトに放たれるのだから、
こちらも応えないわけにはいかない。
跳べ!といわれれば跳び、腕を上げ、歌う。
ひきつづき、「俺たちFunk Fire」「奇跡」「コノユビトマレ」
と、休む間もなくクライマックスへ。
そして、最後に
「今、CDが売れないって言うけれど、
 日本の音楽はもう終わりっていうけれど、
 ここに音楽はあるじゃないか!」と力強い言葉を放ち、
「Progress」を熱唱。
手相も見えるほどの距離で観ていたこともあって、
ものすごく迫力のあるパフォーマンスだった。
アンコールは「午後のパレード」。
大盛り上がりで終了! おつかれさん!

アストライド/LIFE

アストライド/LIFE

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2014/05/21
  • メディア: CD




気迫に満ちたパフォーマンスの後は、
なかなかテンションが下がらず、激寒なのに、
ホテホテしたまま帰途につく。
わーっと盛り上がって、汗とともに
一年で積み重なったムダなものをデトックスした気分。
汗くさいけど、どこか爽やか。
そんな年末も悪くない。

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音ノアル暮ラシ~extra~ [音楽]

プリンス大先生の久々のアルバムは、2枚同時発売。
古巣ワーナー・ブラザーズと再契約してのリリースという
話題性もあり、相当に期待していたが、
やはり期待を裏切らない。
想像以上に“オモシロイ”サウンドをガッツリ届けてくれた。

PRINCE 「ART OFFICIAL AGE」

Art Official Age -Digi-

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 2014/09/30
  • メディア: CD


PRINCE名義の「ART OFFICIAL AGE」は、
どことなく懐かしい感じ。
全盛期を思わせる勢いのよさで、グイグイ聴かせる。
楽曲自体の良さは言うまでもなく、
ヴォーカル、コーラスワーク、演奏のクオリティも
レベルの高いところで決まっている。

1曲目の「ART OFFICIAL CAGE」で華々しく幕を開け、
プリンスらしい「CLOUDS」で聴かせる。
「BREAKDOWN」「THE GOLD STANDARD」「U KNOW」……とつづく
流れも聴きやすく、
懐かしさと新しさが同居していて、大変バランスがよろしい。



PRINCE&3RDEYEGIRL 「PLECTRUM ELECTRUM」

Plectrum Electrum -Digi-

Plectrum Electrum -Digi-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 2014/09/30
  • メディア: CD


プリンスがバックアップしている
おねえちゃんバンド3RDEYEGIRLとの連名になっている
「PLECTRUM ELECTRUM」。
どちらかといえばロック色が強く、ギターの音が印象的だ。
プリンス大先生、弾きまくってます。
楽曲のバリエーションが豊富で、まったく飽きない。
内に持つ音楽を一気に解き放つような迫力に圧倒される。


何十年キャリアを積んでも決して守りに入らず、
どんどん変わってゆく人が好きだ。
観ていて本当に楽しい。
ぜひとも生で聴きたい音源が満載だ。
これを機に、来日しないかな~。



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「J-WAVE LIVE 2000+14」 [音楽]


「J-WAVE LIVE 2000+14」
8月30日(土)
国立代々木競技場第一体育館


毎年恒例、J-WAVEの夏のイベント。
今年は、1日目に参加してきました。

さて、今年初日のラインナップは、
斉藤和義(ゲスト:奥田民生)
スガシカオ
高橋 優
秦 基博
平井 堅
という、なんとも華のない地味なメンツ(失礼)。
なぜか男性ソロミュージシャンがそろいましたね。
スガ以外はあまり期待せず、ゆるっとした感じで
観てきましたが、想像していたより全然楽しめました。


オープニングは、高橋 優
実はあまり知らなくて、楽曲もほぼ聴いたことがなかった。
ルックスからアコースティックな雰囲気を想像していたのだけれど、
意外にもロックな感じで登場。
熱いパフォーマンスで満員の会場を沸かせた。
故郷の秋田弁で歌う「泣ぐ子はいねが」は
何を歌っているのかさっぱり分からなかったけれど(笑)、
熱い思いがググンと伝わってきた。
好青年タイプだね。

1. パイオニア
2. (Where's) THE SILENT MAJORITY?
3. 太陽と花
4. 泣ぐ子はいねが
5. 同じ空の下

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2014/08/06
  • メディア: CD




二番手は、秦 基博
秦くん担当の月曜RADIPEDIAをよく聴いていて、
なかなかいいキャラクターだと思う。
声も楽曲もいいなあと思うけれど、
なぜかいつもスルーしてしまう。
実はライブを観ても、イマイチぴんとこなかった。
キレイすぎるのかな。
5曲目まではバンドとともに、
ラスト「ひまわりの約束」はギター一本で
安定感のあるパフォーマンスを繰り広げた。

1. 鱗(うろこ)
2. 今日もきっと
3. グッバイ・アイザック
4. ダイアローグ・モノローグ
5. 自画像
6. ひまわりの約束

evergreen(初回生産限定盤)

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  • 出版社/メーカー: アリオラジャパン
  • 発売日: 2014/10/29
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3番目は、スガとともに皆勤賞の平井堅
久々にライヴを観たけれど、やっぱりいいなあ。
うまいのはもちろんだけれど、
それ以上に、彼の歌は胸を打つ。
本当に歌を大切に、届けようとして歌う人だ。
思いだすだけで、じーんとしてしまう。
今回は、ほぼヒット曲というセットリストだが、
どの曲も完成度が高いことをあらためて感じさせられた。

爆笑モノのMCも、ライヴならでは。
「建築家だった父が憧れていたスペインの
サグラダ・ファミリアで……」で始まる旅の思い出は、
桜田淳子のカラーコピーを手に、
サグラダ・ファミリアをバックにした写真で見事に落ちた。
センチメンタルな音楽性とのギャップがたまらん。

1. 瞳をとじて
2. 楽園
3. even if
4. KISS OF LIFE
5. POP STAR
6. LIFE is...

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ariola Japan
  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: CD




4番目は斉藤和義。奥田民生が出るというので楽しみにしていた。
どちらかというとニガテなタイプなのだが、
ライヴはとても良かった。
バンドメンバーもベテランそろいで
安定感があって聴きごたえがある。
女子みたいに手を振りながらあいさつするのもなんだかカワイイ。
そんななか、斉藤いわく
「人生を最高になめてる男」、奥田民生が登場。
しばしゆるっとしたトークをして、
奥田の「恋のかけら」、
つづいて斉藤の「ずっと好きだった」を披露。
斉藤のヒョウ柄のギター(自分で車のシートを貼ったそうだ)の
ジャキッとした音が小気味よく響き、
さらには奥田の金色のレスポールの堂々とした太い音が鳴り渡る。
斉藤も金色のレスポールを抱えると、
レスポール2台が鳴りまくり、ビジュアル、音ともに迫力満点。
いやいや、おふたりともさすがです。聴かせます。

1. やさしくなりたい
2. 月光
3. 映画監督
4. ハローグッバイ
5. Cheap & Deep
6. I Love Me
7. 恋のかけら with 奥田民生
8. ずっと好きだった with 奥田民生
9. 歩いて帰ろう

斉藤

斉藤

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2013/10/23
  • メディア: CD



和義

和義

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2013/10/23
  • メディア: CD




そして、まさかのトリのスガシカオ
斉藤和義と奥田民生にさんざんいじられた揚句の、堂々たる貫録だ。
普段のライブではラスト近くに持ってくる「Progress」で
スタートするとは、メジャー復帰の自信の表れか。
つづく「19才」で会場を揺らし、
「黄金の月」でしみじみとさせる。
端から代表曲を繰り出すとは何事、と思っていたら、
11月に行う“いいとこ全部盛り”のダイジェストだそうだ。
珍しく「Real Face」なんかもやるから、ウレシイ驚き。
ラストの「奇跡」で最高に盛り上がって本編終了。

そしてその後にこの日最大のパフォーマンスが……。
なんと、皆勤賞同士の平井堅との共演で
「夜空ノムコウ」を披露。
驚いたことに、ふたりでやるのは初めてなんだそうだ。
これがまた素晴らしすぎて、言葉にしづらい。
化学変化とはまさにこのことか、と思わせる
絶妙なサウンドを聴かせてくれた。
歌の力のなんと偉大なことよ。
そしてもうひと盛り上がり、「午後のパレード」で終了~。
おつかれさん!

1. Progress
2. 19才
3. 黄金の月
4. LIFE
5. Real Face
6. 俺たちファンクファイヤー
7. コノユビトマレ
8. 奇跡
ENC. 夜空ノムコウ with 平井堅
ENC. 午後のパレード

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント3
  • 発売日: 2014/05/21
  • メディア: CD




全体的に地味な印象はあるけれど、
なかなか聴かせる歌が多く、
それはそれでよかったのではないかと思う。
なんといっても、スガと堅ちゃんの
共演を観ることができたのは、大収穫だった。
それだけでも、このライヴを観た甲斐があるといえるだろう。

ミラクルの余韻を抱えつつ、帰途についた。
風はもうすっかり秋の気配。
夏も終わったな……と感じた
8月最後の土曜日だった。
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SUMMER SONIC2014 [音楽]

「サマーソニック2014」
8月16日(土)、17日(日)
幕張メッセ&QVCマリンフィールド

IMG_1692.JPG
幕張の夏は、けっこう久しぶり。
暑いことは承知していたけれど、
やはりそれ以上に熱いのよ。
ドキドキしちゃってそわそわしちゃって、
1週間ほど前から仕事も手につかない(笑)。
でも、始まってしまえばあっという間。
まさに夏休みらしい催しものだ。
終わった途端、風が残暑のにおいを運んできた。


8月16日(土)のプランは、
TOKIO@RAINBOW STAGE
ROBERT PLANT@MARINE STAGE
DE LA SOUL@BEACH STAGE

あとは、気分に任せてぶらぶらしようと思っていて、
本当にぶらぶらしてしまった。
雰囲気を楽しんだり、
たまたまみたパフォーマンスに足をとめたり。

というわけで、この日のメインは
TOKIOです。
サマソニにジャニーズから初参戦!という
ニュースが流れた時点で、もうこれは行くしかない(笑)と
思ってしまったのです。
TOKIOのライブは、東日本大震災の翌週に予定されていた
日本武道館に行く予定だった。
しかし、諸事情から中止されたので行くことができず、
ということは2009年の9月22日以来なのでした。
そんな彼らをサマソニのステージで観ることができるとは、
感無量……。

入場規制がかかると言われていたので、
急いで行ったが、やはり前方は埋まっていた。
それでも、できるかぎりのベストポジションをとって、待つ。
待つ……。
キター!! 
おそらく、ジャニーズだからとなめてかかっていた人も多いでしょう。
物見遊山できた人も多いでしょう。
そんな人たちの予想を軽く超えて、彼らはやってくれました。
単独ライブとはちょっぴり違う、ロックテイストなセットリスト。
熱くてロックなパフォーマンスに思わず体が揺れる。
「宙船」「AMBITIOUS JAPAN」といったヒット曲をつかみとして、
「water light」「リリック」など、お、という曲もやる。
そして、ラスト、「デビュー曲やってもいいですかー!」と、
「Love you only」で最高潮!
初のサマソニで緊張していたのか、
いつになく神妙な面持ちだった彼らも、
ちょいはじけ気味で楽しかった。
これまでTOKIOを知らなかった人も、好きになったんじゃないかなあ。
なんにせよ、その時その場に彼らがいたことが
大変貴重なんです。
あの場面を心にしまって、この先も
生きていけるような気がする。


夕方、Superflyの間にざあっと雨が降って
すっかり涼しくなった頃、マリンステージに
ROBERT PLANT登場。
悠然と、会場全体を眺め渡しながら、
さあ楽しもうぜ、とも言いたげに。
LED ZEPPELEINについては
あまり詳しくないのだけれど、
楽曲がどれもとても良かった。
アコースティックの楽器を中心に、
古い民謡のようなアレンジで奏でられる
音楽はどれも心に染みいる。
ROBERTの歌声は、渋みを増しているけれど、
決して衰えていず、ロングトーンが幕張の空に響く。
いいものみたなあ! 


すっかり日も暮れて、てくてく歩いてBEACH STAGEへ。
さあ、パーティータイムだぜ。
1DJ2MCのヒップホップユニット、DE LA SOUL
砂浜にしつらえられたステージで、
怒涛のようにリリックを繰り出す。
文句なしに楽しくて、真夏のパーティーを楽しみました。

帰り際、メインアクトの終わった
マリンステージ近辺から花火。今年初だー。
バババンという爆音に癒される。
疲れた足を引きずりつつ、帰宅。
一日目終了。


********************


8月17日(日)のプランは、
ROBERT GLASPER EXPERIEMENT@MOUNTAIN STAGE
BEN WATT with BENARD BUTLER@SONIC STAGE
QUEEN+Adam Lambert@MARINE STAGE

本当は、木村カエラもみたかったけど、
時間の関係で断念。だって、
マリンステージからメッセが遠いんだもの(泣)。
なるべく体力温存で、というのが今回のテーマだったので、
飲んだり食べたり休憩したりがやたら多い(笑)。

ふらりと立ち寄ったなかでよかったのは、
Azealia Banks@MOUNTAIN STAGE。
きれいな若い女の子が、
ぴたりとしたボディスーツに身を包んで、
元気よく歌っていて、惹きつけられた。
バックダンサーも見栄えが良くて。ステージングが上手だ。
まだ新人というけれど、
この先けっこう伸びるんじゃないかな。
いいものみたなあ!!


そしてROBERT GLASPER EXPERIMENT@MOUNTAIN STAGE。
ビルボードのチケットが取れなかったので、
サマソニで観るぞ、と意気込んでいた。
初めて観たROBERT GLASPER、so cool!!
キーボード、サックス兼ヴォーカル兼ハンディキーボード、
ベース、ドラムスというシンプルな編成で、
ヴァラエティ豊かな音楽を聴かせる。
ジャズを主軸としてヒップホップやロックのテイストも
盛り込み、まさにROBERTオリジナルのサウンドといえるだろう。
NIRVANAやDAFTPUNKのカヴァーもやったり(フェス用に)、
キーボードとドラムスのインプロヴィゼーションを
繰り広げたり、次に何が来るかわからない楽しみがある。
こういう音楽も聴けるなんて、サマソニって懐が深いね。


そのあとにやっていたBANKSも良かったよー。
修道女のような見た目で、地味だな、と思ったけれど、
淡々としているようで、でも熱くて。
誠実に歌を届けているような感じがした。


BEN WATT with BERNARD BUTLER@SONIC STAGE
も、よく知らなかったのだけれど、
自分より少し年齢が上の人たちが、
everything but the girlが好きだったんだね。
それで覚えていて、ぜひ観たいと思ったのだ。
特に派手なことがないので、退屈かと思いきや、
真剣に演奏する彼らの姿に心打たれた。
とてもシンプルに、
音楽をできることの喜びが伝わって来たように思う。
往年のファンも多かったようだ。
待ってくれる人がいるというのはうれしいものだよね。


そして、今年のサマソニのメインアクト。
QUEEN+Adam Lambert@MARINE STAGE。
始まる前から、何か異様な雰囲気だ。
ていうか、年齢層高いぞ(笑)。
QUEENのライブは初めてでした。
フレディはもういないけれど、でも、いた。
圧倒的な存在感で、ステージを支配していたと感じる。
どの楽曲にもフレディの陰があり、
フレディがいたらと思わざるを得なかった。
だけど、Adam Lambertは予想以上に良かった。
フレディのルックスをまねてはいるが、
やはり今っぽくて洗練されている。
ルックスが整っていて、気質も明るいから
フレディみたいな陰がなくて、
グッとくるところは少なかったかもしれないが、
彼なりに一生懸命やっていたと思う。
ブライアンとロジャーのパフォーマンスに
助けられたところもあるのではないか。
ブライアンは、「teo toriatte」を演奏してくれた。
ロジャーは、アダムとともに「Under Pressure」を歌った!
スクリーンには、在りし日のフレディの姿が映し出される。
フレディ亡き後も、彼らの心には
ずっと彼がいて、ともに音楽を続けてきたのだろうと
思わせられた。
このステージ、今までにないほど
いろんなことがあったのではないだろうか……。


そののち急いで
KRAFTWERK@MOUNTAIN STAGE!!
時間が遅いので、観られないかと思っていたけれど、
どうにかこうにか駆けつけていくと、
だだっぴろい会場を微動だにせず支配する彼らがいた。

完全に余談だが、
私の自宅PCのデスクトップはここ数年、
彼らの「MINIMUM MAXIMUM」のジャケットだ。
そんな彼らの生の(動く)姿を観ることができて、
本当に感無量……!

時間の都合上、1曲だけ観た。
「RADIOACTIVITY」。
痛烈な反原発の曲を、3Dで観た。
言葉が迫ってくる。
淡々とした演奏のなか、力強いメッセージが迫る。
目をそらすことなどできず、その場に立ちつくした。

胸がいっぱいで、なかなか言葉にすることができない。
観て良かった。
ただ一言、そう思えるステージだった。


ああ、夏休みが終わったな……。


体調に不安があったけれど、行って良かった。
後悔しないように、
行きたいところには行かなきゃね、と
強く強く感じたサマソニだった。
また行くよ。何度でもね。
IMG_1705.JPG

<サマーソニック オフィシャルサイト>
http://www.summersonic.com/2014/
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音ノアル暮ラシ ~extra~ [音楽]

このカテゴリー、久しぶりだな。
忘れたころに引っ張り出してくるのはなぜか。
それは、最近名作や思わぬ掘り出し物に出会う機会が減ってしまったから。
CDショップに行かなくなったからというのが大きいですね。
でもでも、時に、予想を超えるいい盤があるのですよ。
今回はコチラ。

Michael Jackson 「Xscape」

MJの新譜が
まさかこういう形で聴けるとは思ってもいなかった。

遺されていたMJのヴォーカル素材を
ティンバランドをはじめとする敏腕プロデューサーたちが
いま風にアレンジした楽曲を収録した企画アルバム。
デラックス・エディションには、
それぞれのオリジナル・レコーディング素材も収録されている。
各所のレビューをみると、
オリジナルだけで充分という声もあるようだが、
私はそうは思わなかった。
現代風のアレンジが施されたヴァージョンと
オリジナルを聴き比べることで、
オリジナルの良さがさらに際立つ。
さらには、この曲をこう味付けするのか、という聴き方もある。
ある意味、曲が形になっていくプロセスをみるようでもある。

1曲目「Love Never Felt So Good」は
きらめくようなオーケストレーションが施された
ゴージャスなナンバー。
オリジナルはピアノ一本をバックに、
クラップなどを入れながらリラックスしたムードで録音されているが、
その雰囲気を壊すことなく、
伸びやかなヴォーカルを最大限に活かす形で仕上げられている。
聴き惚れるうち、一気にMJの世界に惹きこまれてゆく。

どの曲もそれぞれ印象が強いが、
中でも「Lovin'you」、「Slave To The Rhythm」が気に入った。

ラストに収録されている
Justin Timberlakeが手がけた
「Love Never Felt So Good」がまたすばらしい。
MJとJustinが共演しているという夢のアレンジ。
Justinの「Take back the night」を彷彿とさせる
軽やかでオシャレな味付けにより、極上のポップチューンへと
仕上げられていて、何度聴いても飽きない。
曲中でラップからMJのヴォーカルにスイッチするとき、
Justinが「Michael!」って声をかけるのがたまらない。
このふたりが本当に共演したら、と妄想がどんどん膨らんでいく。
MJへの愛情があふれている。

いま世界中で奏でられているダンスミュージックの根っこには
MJの音楽が必ず存在しているように思う。
それほどに、彼の影響は大きいものだったとあらためて感じられる。

もし、このアルバムをMJが聴いたら喜ぶだろうな。
みんな僕の音楽を本当に愛してくれているんだね、って。

Xscape -CD+DVD/Digi-

Xscape -CD+DVD/Digi-

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Epic
  • 発売日: 2014/05/13
  • メディア: CD



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