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スガシカオ@豊洲PIT [音楽]


SUGA SHIKAO LIVE TOUR 2016 「THE LAST」~ENCORE~
10/21(金)
豊洲PIT

スガのワンマンライブは、驚くことに
2013年9月28日のZepp Divercity以来で、
それから3年の間はJ-WAVE LIVEとCOUNTDOWN JAPANと
サマソニしかチケットが取れなかったのだった。
今年6/24にkokuaのライブは観たけれど、
スガ名義ではないのでノーカウントとする。
今回は、おそらく豊洲PITのアクセスがよろしくないため
敬遠されて、チケットが取りやすかったのだと思う。
わたしは職場から近いので、逆にラッキーだった。


久々のワンマンは、やっぱりテンション上がるよ。
オープニングは「赤い実」。いきなり濃厚なナンバーで
会場の温度が一気に上がる。
次いで「19歳」、そして
最新アルバム「THE LAST」からのナンバーが
次々に繰り出され、なんとも豪華なセットリストに酔いしれた。
今回のアルバムは完成度が恐ろしく高くて
(小林武史プロデュースの功績は、かなり大きい)、
ライブでどう再現するのかものすごく楽しみにしていたのだが、
予想以上にライブ向きの曲ばかり、という印象を受けた。
「真夜中の虹」「アストライド」は感動!
「おれ、やっぱ月に帰るわ」「愛と幻想のレスポール」は
歌詞のテンポと重めのビートの絶妙なバランスが楽しい。
また、「ふるえる手」の独特な世界観には、スガの新境地を感じた。

さらには、来年デビュー20周年を迎えることを記念しての
「20周年感謝のわくわくメドレー」が楽しかった!
デビュー曲の「ヒットチャートをかけぬけろ」から、
初期のアルバムの曲など、レアなナンバーが聴けてめちゃくちゃうれしい!
何曲歌えるかな、とスガは言ったけれど、
わたくし全曲歌えてしまったよ(自慢)。

そして、今回のツアーで封印するという「夜空ノムコウ」を演奏。
あらためて、しみじみいい曲だと思う。
それに、つくづくギターが上手い。歌も魅力的だ。
ひところ、ガッサガサの声でシャウトばかりしていたけれど、
ここ数年はとてもていねいに歌っていて、気持ちよさそうだ。
そういえば、この日は定番の「progress」をやらなかったか。

スガの音楽の最大の特徴は、その独特な歌詞にあって、
彼自身の経験や思考から生まれてきたリアリティーが
リスナーを惹きつける。
わたしたちの住む世界と地続きで、決して
ファンタジーに逃げ込むことはない。
街に住む人々の不安、日常的ないらだち、
そうした感情をもちながらも生きていく
わたしたちと同じ目線で語られる歌詞は、いつでも
心にそっと寄り添い、ゆさぶるのだ。
そんなスガの音楽を聴き続けて、約20年とは早いものだ。
来年5月には、スガフェス開催決定!
すでにチケットは入手済みだ。
さて、どんな試みをみせてくれるのか。
今からわくわくしながら待っている。


THE LAST (初回限定盤 CD+特典CD)

THE LAST (初回限定盤 CD+特典CD)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2016/01/20
  • メディア: CD



Progress

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2016/06/01
  • メディア: CD



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「ダリ展」 [アート]


「ダリ展」
2016/9/14(水)~12/12(月)
国立新美術館


大きな仕事がひと段落したので、
ちょっと一息ついている。
とはいえ、次の仕事が(すでに)スタートしているので
まとまった休みなどとれない。
ゆえに、小休止。
いまのうちにできることをしようと思って、
まず思いついたのは、美術館めぐりだ。


さっそく足を向けたのは日本橋高島屋で開催されている
「日本美術と高島屋」10/12(水)~10/24(月)
横山大観、富岡鉄斎、前田青邨など
高島屋と交流のあった日本画家たちの作品がずらりと並ぶ。
所蔵作品から約60点を展示しているが、これほど見事な
コレクションを所蔵しているとは知らなかった。
「豊田家・飯田家 寄贈品展」も同時開催されている。
どちらも入場無料! お時間ありましたら、ぜひ。

<高島屋ホームページ>
http://www.takashimaya.co.jp/


そしてお次は、「ダリ展」だ。
ダリは開催されるごとに観ているし、
フィゲラスのダリ美術館も、
マドリッドの国立ソフィア王妃芸術センターも、
パリはモンマルトルのダリ美術館も行ったので、すでにあらかた
観てしまったのではないかと思っていたのだが、
恐ろしく多作の作家であるため、まだ全然網羅できていないのであった。
すべてを見つくすことなんておそらくできないだろう。
初見の作品は、思った以上にあったのだった。

今回の展示は、油彩をはじめドローイング、オブジェ、ジュエリー、
書籍、映像などを含め約250点という充実ぶりだ。
初期作品から始まり、モダニズムの探求、シュルレアリスム時代、
ミューズとしてのガラ、アメリカへの亡命……と、ほぼ時系列に展示される。
一つひとつの作品の濃度が高いため、途中で少々見飽きるが、
ダリの全貌を知るという意味では、よくできている。

初期作品は、ほぼ10代で描いたもの。
ダリが暮らしたカダケスの風景や祖母の肖像など身近なものに
材を取っていて、その技術の確かさには目を見張る。
とても10代の若者の手によるとは思えない完成度なのだ。
若い時分からこれだけ描ければ、そりゃ楽しいだろう。
また、順を追って観ていくにつれ、
キュビスム風、ピュリスム風、古典主義など
当時の美術界の動きに応じた作品が登場する。
そうしてあらゆる作風を模倣しつつ自身の世界を確立していくのだが、
どれを観てもある程度こなしているところがすごい。
豊かな発想が評価される作家ではあるが、その根本には
どんな作品も描くことができる技術の高さがあることがよくわかる。
逆に言えば、どんな作品でも描けるからこそ、
独特な作品世界を展開することができたのだ。

なかでも衝撃的だったのは、
《幻想的風景 暁(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)》
《幻想的風景 英雄的正午(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)》
《幻想的風景 夕べ(ヘレナ・ルビンスタインのための壁面装飾)》
の3部作。
壁一面を占める大迫力サイズで、ダリの世界がさく裂する。
飛ぶ鳥と人物のダブルイメージ、空のグラデーションが本当にすばらしい。
深遠なるダリのインナーワールドを旅するみたいだ。

また、《ポルト・リガトの聖母》はバリエーションが何作かあり、
今まで何度か観ているはずだが、
ガラへの深い慈愛が豊かに表現されていて、いつ観ても感動する。

さらには、映像作品《デスティーノ》では
ダリの作品に登場するモチーフたちが躍動していて、たいへん面白かった。

観るところが多すぎて、とても言葉につくせない。
会期はまだ始まったばかりなので、
気になる方はお時間のあるときにお出かけください。
ダリのめくるめく世界を旅すれば、
ストレスも解消!できるかもしれません。


<ダリ展 オフィシャルサイト>
http://salvador-dali.jp/

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目黒にて [もろもろ]


目黒雅叙園で開催されている
「華道家 假屋崎省吾の世界 千秋楽」を観に行った。
假屋崎先生には、以前にインタビューをさせていただいたことがある。
そのご縁で、一時期は毎回この展覧会を観に行っていたが、
最近は環境が変わったこともあり、そんな機会もなかった。
それがことし、あるところから偶然
チケットを入手することができたので、行くことにした次第。
17回目となる今回をもって千秋楽とするという。
最終回ということもあり、たいへんな賑わいだった。

この展覧会の面白いところは、
東京都指定有形文化財に指定されている
目黒雅叙園「百段階段」を会場とするところにある。
百段階段とは目黒雅叙園に現存する唯一の木造建築で、
宴席が行われた7部屋をつなぐ99段の階段廊下である。
部屋それぞれに異なる装飾が施されているのだが、
例えば床柱にみっしりと彫刻を施したり、
格天井をめぐらしたり、その一つひとつがたいへんに凝った作りで、
それだけでも鑑賞するに充分な独特な空間なのだ。

そのなかで假屋崎氏ならではの華やかな生け花を展示するとは、
まさに豪華絢爛。観るところが多すぎて忙しい。

それぞれの部屋の広さや調度に合わせて展示される
生け花のバランスはじつに絶妙で、
派手なだけではなく、そのなかにある繊細さも同時に際立たせている。
観たこともない組み合わせや意外な植物の展示なども楽しい。
また、著名な画家による襖絵や掛け軸なども必見だ。
なかでも鏑木清方の美人画は、本当に素晴らしい。

機会がなければなかなか訪れることのない場所だが、
見どころ満載で、おすすめ。


のち、施設内のレストラン「結庵」でランチ。
サラダ、スープ、メイン、パスタ、バゲット、デザート、ドリンクで
2500円とたいへんリーズナブル。
ランチにほどよいポーションで、味もよかった。
こちらもおすすめ。
IMG_2346ブログ用.jpg
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IMG_2349ブログ用.jpg

<目黒雅叙園ホームページ>
http://www.megurogajoen.co.jp/


ちなみにその後は、かっぱ橋道具まつりへ。
下町すきだー。

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DEDICATED2016 ―DEATH― 「ハムレット」 [舞台]

DEDICATED2016 ―DEATH― 「ハムレット」
10/2(日)
KAAT神奈川芸術劇場ホール
出演:首藤康之、中村恩恵、白井晃(声)

年に一度はバレエの舞台を観たい。
本当はもっと観たいけれど、チケットがそれほどお安くないので、
絞り込まざるを得ない。
というわけで、ことしの一本。
首藤さんの舞台を観るのは、
2008年の「空白に落ちた男」以来になる。
(リンクは本ブログ内の記事)

どちらかといえばクラシックよりもコンテンポラリーが好きで、
これまで、ベジャールやネザーランドダンスシアターをよく観に行った。
コンテンポラリーはなんでもありのため、
次に何が出てくるかわからないところが
興味深く、面白みを感じるのだと思う。
さらには、ダンサーたちの身体表現の奥深さ、
型にはまらない動きのバリエーションなどは、
観ていて飽きることがない。

今回の公演は、
シェイクスピアの「ハムレット」を題材に取った。
仕掛けとしては、ハムレット関連の展示をしている
美術館を訪れた青年が、自分に似たハムレットの肖像画を観ることによって
現実と絵の中の世界の境界を飛び越え、異世界に踏み入れるというもの。
そこから、ハムレットの物語が展開していく。

首藤さんのダンスはとてもエモーショナルで、
言葉が聞こえてくるような雄弁な動きから目が離せない。
また、中村さんとの力強く繊細なパ・ド・ドゥのすばらしさは言葉にできないほどだ。
ふたりが呼吸を合わせて心を添わせて織りなす場面を見るにつけ、
胸がつまり、ため息が出てしまう。

なかでも圧巻だったのは、オフィーリアの死に際する場面。
愛する人を失ったハムレットが
全身で泣きながら踊る姿の、なんという切なさ。
死をもって初めて知る愛情の強さに
胸を打たれ、思わず泣けてしまった。

今回の座席は3列目のど真ん中という最高に良い席で、
呼吸の音は聞こえるし、筋肉のこまかい動きまで見えるし、
それはもう、舞台のすべてを鑑賞することができて、大満足だった。

こういう舞台を観ると、
トップに立つダンサーたちの存在に圧倒されるとともに、
無性に踊りたくなったりもするのだった。


<KAATホームページ>
http://www.kaat.jp/





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