「14th TOKYO JAZZ FESTIVAL」 [音楽]
「14th TOKYO JAZZ FESTIVAL」
2015年9月4日(金)5日(土)6日(日)
東京国際フォーラム
ことしの東京ジャズは、3日間開催。
ハービー・ハンコックと
ウェイン・ショーターはじめ
観たいアーティストが多くて選べず、
行くかどうか迷っていたとき、
バンド仲間のギタリストがラリー・カールトンを観たいと言ったので、
じゃ、行くか!ということに相成りました。
というわけで、最終日の昼公演を鑑賞。
メニューは以下の3組。
12:30~
エリ・デジブリ・カルテット featuring アヴィシャイ・コーエン
with Special Guest 山中千尋
13:25~日野皓正 & ラリー・カールトン SUPER BAND
featuring 大西順子、 ジョン・パティトゥッチ、 カリーム・リギンズ
14:30~ハービー・ハンコック & ウェイン・ショーター
一番手のエリ・デジブリは
イスラエル出身のサックスプレイヤー。
ベースとドラムのシンプルな編成で
スタイリッシュな音楽を奏でる。
抜け感のあるクリアな音色が心地よい。
途中から参加した
トランペットのアヴィシャイ・コーエンもすばらしかった。
おひげモジャモジャの風貌からはちょっと想像しづらい
明るい音色にはっとさせられる。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのワールドツアーに
ゲストとして参加したこともある、注目のプレイヤーだそうだ。
また、中盤から山中千尋が加わりピアノが2台になると、
途端に音の厚みが増し、ゴージャスなサウンドに。
短時間のステージながらも、多彩な音楽を聴かせてくれた。
二番手は、日野皓正とラリー・カールトンの
二大スター共演。
ラリー・カールトンのギターが、やっぱりとてもいい。
楽器というより、カラダの一部になっているようで、
まるで歌うように自在に奏でていた。
テクニックがすごいのはもちろんだけれど、
それを感じさせないメロディアスな音に聴き惚れる。
終始、楽しそうに演奏する姿が印象的だ。
そして、そこに日野皓正の
シャープなトランペットが攻撃的にからんでくると、
途端にスリリングになる。何が起こるか分からない雰囲気に包まれる。
イメージとしては相性悪そうだけれど、意外にも
お互いがトリガーになっているようで
ちょっとしたバトルの様相を呈していて、おもしろかった。
ギターに比べてトランペットのほうが
少々音が大きすぎるような気もしたが、
ライブだから、それもまた良し。
大西順子のアグレッシブなピアノも素敵だった!
ソー・ホワット~ジョー・ヘンダーソン&菊地、日野イン・コンサート
- アーティスト: ジョー・ヘンダーソン,ジョー・ヘンダーソン,マイルス・デイヴィス,菊地雅章,菊地雅章,日野皓正
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 2015/10/07
- メディア: CD
- アーティスト: A.Malotte,A.Malotte,ラリー・カールトン,ラリー・カールトン,ラリー・カールトン
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 2015/09/30
- メディア: CD
そしてラストは、ハービー・ハンコックと
ウェイン・ショーターの奇跡的なユニット。
ハービー・ハンコックがピアノもしくはシンセでフレーズを奏で、
ウェイン・ショーターがそこに、
ソプラノとテナーの2台をそのときどきに合わせて持ち替え、
深く濃密な音をのせていく。
おそらく、ものすごく大まかな流れだけ決めてあって、
あとはほぼインプロヴィゼイションなのだろう。
ハービー・ハンコックの姿がスクリーンに映し出されると、
なんとも楽しそうな表情をしていた。
完全に、音で遊んでいる!
鍵盤のフレーズやシンセで鳴らすサンプリングに
ウェイン・ショーターがどう応えるか、
そのリアクションを楽しんでいるよう。
まるで一問一答の会話のようだった。
実験的かつ前衛的なのは、工学博士でもある
ハービー・ハンコックならでは、なのかもしれない。
二度と再現できないような、不思議な音楽だった。
演奏を終えてウェイン・ショーターがひとこと。
“Never give up”
意外な言葉にみな爆笑。
そうしてあっさりステージを去ったふたりに
大きな拍手が贈られた。
- アーティスト: Herbie Hancock,Kenny “Babyface” Edmonds,Kurt Cobain,Stevie Wonder,The Artist Formerly Known As Prince,ピーター・ガブリエル,ハービー・ハンコック
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 2015/09/30
- メディア: CD
この日のプログラムは、三者三様。
今まで聴いたことのない音楽を
たっぷり聴くことができて満足した。
終演後は屋外のオープンスペースで行われている
無料ライブを楽しむつもりだったのだが、
思ったよりも雨が強くなってきてしまったので、
早々と退散して有楽町のガード下に向かっちゃったのでした。
<東京ジャズオフィシャルサイト>
http://www.tokyo-jazz.com/
ジャズフェスって楽しそうですね。日頃聴かないアーティストと出会えたりして、音楽の幅が広がる良い機会ですよね~。
ハービー・ハンコックが来ていたとは、益々楽しそう♪ 余韻に浸りながら、ガード下で一杯は最高ですね。
by ミホ (2015-10-12 19:50)
>ミホさん
全然知らなかったアーティストがすごく好みだったり、
好きなアーティスト同士のコラボレーションを見ることができたりするので
フェスは単独のライブよりもなんとなくお得感があります(笑)。
ハービー・ハンコックは、一時期東京ジャズのプロデューサーも
やっていたので、いわゆるおなじみさんのようです。
本編より、ガード下での音楽談義のほうが楽しかったりして(笑)、
充実した一日になりました♪
by lucksun (2015-10-13 19:36)