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雑誌を買って、ときどきチャリティー [メディア]


『ビッグイシュー』という雑誌をご存じですか?
ターミナル駅周辺を通る機会が多い方なら、
雑誌を手に持って呼びかける販売者の姿を見かけたことがあるかもしれません。

この雑誌は1冊300円のうち
160円が販売者の収入となるシステムをとっています。
販売者はホームレスか、もしくは自分の住まいをもたない人。
つまり、『ビッグイシュー』を購入すれば、
ホームレスの方への支援につながるのです。

わたしは販売場所をちょうどよく通りがかったとき、たまに買います。
購入する“決め手”は、巻頭インタビュー。
好きな俳優やミュージシャンが登場していれば、
買ってみよう、という気になります。

その号に誰が登場するかは
販売者が掲げている表紙を見れば一目瞭然。
インタビュー以外の記事もホームレス支援の内容に偏ることなく、
社会派、カルチャーなど硬軟とりまぜていて
バリエーション豊かで読み応えがあります。
さらには、大手メディアがなかなか取り上げない小さな出来事や
『ビッグイシュー』販売者の今に至る経歴なども興味深く、
そうした記事を読むにつれ、社会の多様性にふれることができるのもいい。
薄くて軽い見た目に反して、コンテンツはかなり充実しているといえるでしょう。

そのためか、『ビッグイシュー』を購入するときに
チャリティーに参加しているという意識はほとんどない。
ただ単にコンテンツに興味があるから購入したいと思わせる、
すなわち一般の雑誌を買うのと何も変わらないところが
この雑誌のいいところだと思います。


もともとボランティアというものは、偽善臭がしてどうも積極的になれない。
けれど、意識せずとも自分が行動したことで誰かがほんのちょっと
うれしく思ってくれるなら、これ以上のことはないと思う。

近頃、問題となっている格差社会の発端は、
コミュニケーション不足ではないかとつねづね思っている。
職をなくす人の生活がどうなるか想像ができない、
あるいは自分のことでせいいっぱいで、
他人のことに関心をもつ余裕がない。

そんなことの積み重なりが、
大きな社会問題を生んでいるのではないだろうか。
人に興味をもつことはコミュニケーションの第一歩。
そのきっかけをくれる意味で、『ビッグイシュー』は貴重な媒体だ。


ファストフードを食べるよりも、ちょっとお安い300円。
興味があれば、ぜひ一度手にとってみてください。
最新120号の表紙&インタビューはケイト・ウィンスレットです。
詳細はコチラ↓で。

『ビッグイシュー』オフィシャルサイト


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コメント 7

ミホ

イギリスにいたころ、たまーに買ってました。でも、ある時、じゃらじゃらって出した小銭を全部ひったくるように取られて以来、トラウマに・・・(爆)。
日本でも同じシステムがあるんですね。わたしの通勤圏では、あまり見かけないんですが、見つけたら買ってみようかな。トラウマ克服に(笑)。
by ミホ (2009-06-08 10:46) 

うつぼ

この雑誌、、以前テレビで観たことはあるのですが、
実際売っているところを見かけたことがなく。。(-_-;)
東京に勤めているのに圏外なんでしょうか。。。。
見かけたらさりげなく表紙確認で買ってみたいものです。。。。
by うつぼ (2009-06-08 21:56) 

lovin

初めて知りました。
横浜駅は毎日使うのですが。。。
コミュニケーション不足は、
この10何年でも加速してると思います。
会社でもそうだもん。
ちょっと話せばいいのに、メールだったりね。。
効率効率、っていうのは逆に、、っていうのも多いと。
ふう。。
by lovin (2009-06-09 00:28) 

桂花

名前は聞いたことあるような・・・。
でも、私も実際に売っているところには遭遇したことがありません。
出会ったら買ってみたいな。

意識しなくても、自分のちょっとした行動で誰かがほんのちょっと
嬉しく思ってくれたら・・・というのは、私も同感です。


by 桂花 (2009-06-09 09:50) 

lucksun

>ミホさん
イギリスでそんな恐ろしい経験をされていたとは……!
いちおう人前に立つ商売なのに、そんな危険もあるんですね。
トラウマを思い出させてしまってごめんなさい。
無理に克服する必要はないと思いますが、
都内ではだいたい人通りの多い場所ばかりで、
そんなに危険なことはないと思いますので、気が向いたらぜひ。

新宿駅だと西口付近、
O田急百貨店から大ガードに向かう途中あたりで売ってますよー。

>うつぼさま
日本版が出た当初は、テレビやメディアでもよく
取り上げられていたような記憶がありますが、
いまの知名度はどうなんでしょうね?

わりと目立つ位置で売ってるので、
頻繁に目にするような気がするのですが、
知らないとなかなか見つけにくいかな……。
有楽町でしたら、ビックカメラ前あたりで売ってますよん。

>lovinさん
やはり、知名度としてはまだまだなんですかねー。
こういう雑誌こそ、きちんとプロモーションするべきだなあ、と
思うんですが、店頭売りではないし、なかなか難しいのかも……。
そうそう、効率ばかりを重視していて
コミュニケーションがおろそかになってるケース多いですよね。
そんなこんなで小さなストレスが積み重なってくるのかも。
会社の人間関係って、いくつになってもムズカシイー。

>桂花さん
都内にぶらりと散歩に出たときにでも、ちょっと思い出してみてください。
けっこう意外なところで見かけるかもしれませんよ^^
チャリティーって、些細なことをちまちまやっているうちに
習慣化していけると思うんですよねー。
なぁんかね、ちょっとずつ社会に貢献していきたいな、なんて
考えたりする今日この頃なのです^^
by lucksun (2009-06-10 00:11) 

snorita

私も豪州ではときどき買ってました。待ち合わせの時間つぶしのところに、アル中の人なんかが売ってたりして、こちらも時間つぶしによく購入。日本ではどこにいるんでしょう。あんまり見かけないんです、通勤途中には。
by snorita (2009-06-12 20:06) 

lucksun

>snoritaさん
この雑誌、豪州ではポピュラーなんでしょうか。
待ち合わせをしていて手持ちの本などがないときに、
気軽に買えるのっていいですね。
皆さんのコメントを見ると、ふだん通るルートや通勤範囲によって
知っている人と知らない人に極端に分かれているような気がします。
都内ですと、山手線、中央線の主要駅で買えると思いますよん。
by lucksun (2009-06-13 23:49) 

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