SSブログ

『海月姫』 [マンガ]

昨年後半は、思うままにいかないことが多く、
そういうときって自分でも気づかないうちに感覚が鈍るのか
心から楽しいと思えることが少なくなっていると感じていた。
すると、やっぱり笑いが劇的に不足するんだね。
ということで、笑いを補充せねば! 
手放しで楽しめるマンガはないかしら~と探していたところ、発見しました。


『海月姫(くらげひめ)』  
東村アキコ 作


このマンガに出会ったきっかけは、大好きなサンボマスター。

暑苦しいところも、嘘がいっこもないところも、
ソウルミュージックをルーツとする音楽性も、
勢い余ってときどきひっくり返る山口隆の声も、全部好き。
そんな彼らの「きみのキレイに気づいておくれ」が、
ただいまオンエア中のアニメ「海月姫」
エンディングテーマに使用されているということで、
どんなマンガなのかしらん、と
書店でぱららんと眺めてみたら、これが面白くて!
あっという間に(立ち読みで)1巻読破してしまい、
つづきも含めて購入して読んだら、
さらに面白くて久々にハマったのです……。


クラゲオタクの月海(つきみ)は、
ふとしたきっかけで、女装趣味のイケメン蔵之介と出会う。
蔵之介は近所に住む元大臣の息子で、
月海が暮らす下宿「天水館(あまみずかん)」に
たびたび訪れてくるようになった。

「天水館」に住んでいる腐女子たち、その名も“尼~ず”は
それぞれ専門ジャンルの異なるヲタク女子たちで、
そのキャラクターの立ち方がハンパない。
三国志ヲタクのまやや、電車ヲタクのばんばさん、
枯れ専のジジ様、着物ヲタクの千絵子。
個性的を通り越してちょいとキモイ彼女たちとの
ちょっと変わった日常、蔵之介の兄との恋愛模様(?)などが
ヲタクネタも交えてコミカルに繰り広げられる。

そんな中、駅前再開発のために、
彼女たちが暮らす天水館が取り壊されるという情報が入る。
定職をもたない彼女たちにとって、最大の危機!
なんとか天水館を存亡させようと、
蔵之介の多大な協力を得て彼女たちは立ちあがるのだが……。


社会との接触をなるべく避けてひっそり暮らしている
彼女たちは、蔵之介と出会い、
それまで無縁だったオシャレや恋愛を初めて体験することによって、
自分の中に隠れていた魅力やオシャレ願望に気づいていく。
その変わりゆく姿が実に見事(マンガだからね)!
ヲタクといえど、きちんとすれば可愛くなれる、という
極端なケースを鮮やかに展開させ、
女の子の変身願望とお姫様願望を満足させてくれる。
ドタバタコメディという感じではなく、すこしずつ変化していく
彼女たちの関係性や心の揺れも合わせてつづる。そのバランスが絶妙だ。

さらには、蔵之介の兄で議員秘書の修、
三郎太おじさん(内閣総理大臣!)、元大臣の父なども
政治家とは思えないネジのはずれまくったキャラクターばかりで
思い切り笑わせてくれる。
ことに、三郎太おじさんと蔵之介の父が時折見せる
ギャル漫才(?)が最高。
最初はなんじゃこりゃ、と思ったけれどクセになる面白さだ。


ただいま6巻まで刊行中。
いちど読み始めたらつづきが気になること必至ですので、
その点は、覚悟のほどを……。

海月姫(1) (講談社コミックスキス)

海月姫(1) (講談社コミックスキス)

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/03/13
  • メディア: コミック



nice!(4)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 4

コメント 6

sicca

私は深夜のアニメを後半だけ見ましたが、面白いですよね~。
私は、あの運転手さんがツボでした。
車の為なら機密情報もありゃしないっていう(笑)

原作はまだ続いているんですね。
読んでみようかな。
by sicca (2011-01-07 18:20) 

lucksun

>siccaさん
深夜のアニメはタイミングが悪くて、
ちらっとしか観てないんですよー。
そうそう、運転手さん傑作ですよね。
どのキャラクターもどこかおかしいのがたまりません(笑)。
原作マンガも佳境に入ってきてる感じなので、
つづきが気になります^^
by lucksun (2011-01-07 22:43) 

bluebird

へぇえ・・
読んだ事ないです。
今度借りてみようかな、TSUTAYAのコミックレンタルにあるかな?

サンボマスターよいですよね!
真っ直ぐすぎてちょっと「イタイ」とこも、今どきちょっとない、アツさも。
音髭で近くで聴けたんですが、良かったな・・
男の子たちが、砂埃上げて踊り狂っていましたよ。
野郎ノリが似会合うバンドですな。
by bluebird (2011-01-09 00:56) 

ミホ

ちょっと不思議な絵柄ですね。面白そう♪
わたしも本屋さんかツタヤでチェックしてみようかな。
漫画の危険なところは、ついついオトナ買いして置き場に困ることですね(笑)。
by ミホ (2011-01-09 16:02) 

lucksun

>bluebirdさん
そういえば、最近はTSUTAYAでコミックも
レンタルできるんですものね。
見かけたら、ぜひ試してみてください。

サンボマスターの良さに共感していただけてうれしい!
そうそう、決してカッコを気にすることなく(笑)、
届けたいメッセージを歌うところがいいですよね。
ライブは未体験ですけど、ストレス解消できそう(笑)。
一度は行ってみたいと思ってます。

>ミホさん
オタクを題材にしているけど、
意外にも(失礼)おしゃれな絵柄なんです(笑)。
好みが分かれるかもしれないので、
お店でちらっと見てみてください。
最近のマンガは巻数が多いから収納が困りますね。
わたしも最近はじっくり吟味して
買うことが多くなりましたけど、
これは何度も読みたくなりそうなので、
思わず買ってしまいました。
いまのところ後悔はしてません(笑)。
by lucksun (2011-01-11 00:41) 

lucksun

>xml_xslさん
nice!ありがとうございます♪
by lucksun (2011-01-13 01:14) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

2011『タイニーストーリーズ』 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。