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「アバター」 [映画]

「アバター」 (2009)
AVATAR

アメリカ
2009/12/23公開

監督:ジェームズ・キャメロン
製作:ジェームズ・キャメロン、ジョン・ランドー
脚本:ジェームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ
   シガーニー・ウィーヴァー、スティーヴン・ラング
   ミシェル・ロドリゲス、ジョヴァンニ・リビシ


予告を観た段階ではあまりピンとこなかったのだが、
キャメロン監督作品はやはりはずせないでしょうということで観てきた。
3D上映は、観たというより体験したという感覚に近い。
3時間近くある上映時間の長さをまったく感じることなく、
最初から最後まで一瞬も目を離せなかった。
これほどまでに集中できたなんて、自分でも驚きだ。


元海兵隊員のジェイクは事故死した科学者の兄に代わり、
衛星パンドラでの任務に就く。
パンドラの原住民ナヴィと地球人のDNAを
遺伝子操作し作り出したアバターのドライバーが彼の仕事だ。
ジェイクは科学者のグレース、ノームとともに
森へ向かうが、猛獣に襲われてはぐれてしまう。
そこで出会ったのがナヴィの娘、ネイティリだった……。


ストーリーはきわめて単純明快で素直に入り込めるが、
キャメロンはそれだけで終わらせない。
パンドラの住民と地球との対立という構図を大枠として、
全体を通して“絆”の大切さというメッセージを伝える。
人と人、あるいはナヴィとのつながり、
植物や動物といった自然との共生といった
人が生きていくうえで最も根源的なテーマが繰り返し描かれる。

また付け加えるならば、宮崎駿の作品と似通っている印象も受けた。
パンドラの地下にある鉱石は「ラピュタ」、
そして鳥獣を駆って空を飛びまわる娘、
環境を守っている森への破壊行為などは「ナウシカ」を思い起こさせた。
自然との共生という、もっとも普遍的なテーマを描いているからこそ、
こうした共通点がでてくるのだろうと思う。

映像はとにかくすばらしかった。
3D技術についてはさっぱりわからないけれど、
パンドラの起伏に富んだ地形でのアクション描写において、
その効果を最も発揮しているように感じる。
高低差や距離などがつかみやすく、そのため迫力が倍増するのだ。
中でも自然の描写が美しく、
CGとわかっていても、植物や動物の独創的なフォルムに目を奪われる。

キャストに関していえば、
昨年「ターミネーター4」を観て以来、注目している
サム・ワーシントンはもちろんのこと、
久々に観たシガーニー・ウィーヴァーがとてもよかった。
彼女が登場すると、なぜか安心する。
強い女を演じさせたら、この人には誰もかなわないのではないか。
キャメロンは、過去作品においても徹底して強い女を描いている。
「エイリアン2」をはじめ、
「ターミネーター」「ターミネーター2」
「アビス」「トゥルーライズ」「タイタニック」に至るまで、
まさに女(母)は強し!といった作品ばかりだ。
そして今回の「アバター」で、
ネイティリが強い女に加わったように思う。

キャメロンは、現時点で映画というメディアが生み出せる
最高の映像を見せてくれたのだと思う。
彼の頭の中にはどれだけアイデアがつまっているのか、想像すらできない。
こういう人を天才と呼ぶのだ、とあらためて感じた。

オフィシャルサイト
http://movies.foxjapan.com/avatar/

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コメント 7

ミホ

わたしも、アバターを見て、宮崎作品を思い出しました。
シガニー・ウィーバーも良かったですね~。久しぶりに見たけど、全然年をとってない感じでびっくりしました。
それにしても、映像の技術ってすごいですね。もう、凡人にはどうやって製作されているのか、全く想像がつかなくなってきました(笑)。

by ミホ (2010-01-17 10:56) 

lovin

ワタシも先日観て来ました~。
内容もよかったし、映像も圧巻で、すごく入り込めたのですが、
3Dはちょっと苦手なんですよね~。
目が疲れちゃって。。(笑)
by lovin (2010-01-17 11:39) 

lucksun

>ミホさん
宮崎作品、思いだしますよね。
SFでありながら自然との共生を訴えるところなんか、まさに。
シガニー・ウィーバー、そういえばいくつなんだろ。
まさか彼女もCGじゃないですよね~(笑)。
どこまでが実写でどこから作り物なのか、まったく区別がつきません。
映画の原点である娯楽性をつきつめたら、
ここまで来てしまった!という感じがしました。

>lovinさん
3Dってやっぱり目が疲れるんですかね。
わたしはわりと自然に入れてしまいましたが、
それって映像方式によるのかしら??
ちなみに有楽町マリオンで観たんですが、
レンタルメガネ方式でしたよ~。
それにしても、映像すごいですねー!
時間が許せば、もう一度観たい……。
by lucksun (2010-01-18 00:54) 

lucksun

>xml_xslさん nice!ありがとうございます♪

>ジジョさん nice!ありがとうございます♪

>bluebirdさん nice!ありがとうございます♪
by lucksun (2010-01-18 00:56) 

bluebird

先日コメント入らなくて・・・

最近、ハリウッド映画アレルギーというか、
「どうせCGでしょ」という気持が強く、邦画ばかり観ていたのですが・・

どうも、皆さんの感想をあちこちで拝見すると、よさそうだな・・・と。
lucksun もlovinさんもミホさんも「宮崎作品を・・」とおっしゃるし^^
(好きなんです)
みようかな~♪
by bluebird (2010-01-20 17:37) 

lucksun

>bluebirdさん
いいんですよー、お気になさらずに♪

わたしも、いわゆるハリウッド作品はそれほど好きじゃないんですけど
やっぱりキャメロンは別格です。
というより、ただ好きなんです、この人の作品が。
「アバター」はとてもわかりやすいエンタテインメントですけど、
観る価値はあると思います。
映像を楽しむだけでもいいんじゃないかな。
ちょーっと長いですけれど、機会があれば観てください。
by lucksun (2010-01-21 00:48) 

lucksun

>+kさん nice!ありがとうございます♪
by lucksun (2010-01-22 01:21) 

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