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スガシカオ@SHIBUYA-AX  [音楽]

そんでもって年末シカオ祭り第2弾だ。

SUGA SHIKAO「FUNK FIRE'08」 12/17(水) SHIBUYA-AX 

渋谷AXに行くのが初めてで様子がわからないということもあり、
少々不安を抱えながら駅を飛び出て
速歩きで向かうと、もはや7時どんぴしゃり。
「間もなく開演です。お急ぎください」という
スタッフの声に焦りまくり、ロッカーを探そうとしたそのとき、
前にいた女性が「ロッカーはどこですか」と尋ねた。
するとスタッフは、「ロッカーはもう埋まってます」と言ったのだ。

会場に入ると、もはやドアも閉まらないくらい
ギッチリと人がつまっていた。
なんとか前の方に行きたいとは思ったが、
モッシュゾーンにカサを持ったまま入っては危険だと気づき、
最後部に移動した。ケガをするより、多少見づらい方がマシだ。
ふと周りを見やると、荷物をもった人のなんと多いこと!
明らかにロッカー不足である。
スタンディングのハコでこの状況は、
設備がゆきとどいていないとしか言いようがない。


……といったフラストレーションを抱えたままでの
FINAL FIRE参戦となったが、ひとことでいえば、
そんな不自由さもまったく感じなくなるくらい、すごいライブだった。

ライブハウスという狭い空間を満たす熱気を生み出すのは、
スガを求めてやまない観客のこころ、
そして音楽を届けるためにステージに立つスガのド根性である。
直前に予定されていた仙台公演、盛岡公演を風邪でぶっとばすという
アクシデントを乗り越えて渋谷のステージに立ったスガは、
ほっそい体をしているくせに、どこかたくましさをも感じさせたのだ。

風邪で声が出なくなった数日後とは思えないほどのヴォーカル、
いつになくはしゃぐようなギター、
そしてそれを支えるメンバーたちの演奏も、
トライ&エラーを繰り返し、変化しながら徐々に安定してきたように見える。
わずか1年間でこのサウンドを作り上げてきたFUNK FIREバンドはすごい。
ベース兼バンマスの坂本竜太は、お得意のうねるビートで
観客を揺らすと同時に、コンガやシンセベース(?)など、
いろいろな楽器演奏も交えて、おなじみの曲にも華やかさを添える。
また、ぽちのソウルフルなキーボードは
シンプルな曲になるほど、そのエモーショナルな演奏が際立つ。
岸田容男のドラムスは、パワフルななかにも繊細さを感じさせ、
テクニシャン田中義人は、印象的なフレーズをいくつも聴かせてくれた。

オープニング「THANK YOU」をはじめとするファンク・ナンバー、
あるいはロックよりの「NOBODY KNOWS」、
そしてこのごろスガお気に入りのエレクトロ風「13階のエレベーター」や
「リンゴ・ジュース」4つ打ちバージョンなど、
“FUNK FIRE”とひとことで表していても、その内容は実に多彩である。

なかでも今回の目玉は、同じビートを延々刻みながら
曲をのせていくという手法(?)を特徴とする
「WASHINGTON GO GO」(なんとマニアックな!)コーナーである。
ミディアム・テンポのゆるいリズムに合わせ、
「GO!GO!」「たとえば朝のバス停で」を、
半ばアドリブでつなぐようにして演奏する。
こういうときのスガは、実に楽しそうだ。
まるでスタジオセッションを楽しむかのようにギターを弾きまくる。
また、この日は久しぶりの「SWEET BABY」に聴き惚れた。
勢いでざっくりつくったような初期の曲は、このバンドによく似合う。

最新アルバム「FUNKAHOLiC」の先行シングル
「コノユビトマレ」を中盤にもってきて、
本編ラストを「午後のパレード」にしたあたり、
やはりスガは確信犯であると感じた。
曲の力を充分理解したうえでの、曲順だ。
「コノユビトマレ」で本編を締めくくっては、
コアなファンが納得しないと思ったんだろう。

そしてアンコール1発目に「ストーリー」、
さらにダブルアンコールとして「このところちょっと」を演奏し、締めくくった。

狭く暑く重い(荷物が)なかでの参戦だったが、
それをものともしない気迫に満ちていて、
ステージと客席との一体感を強烈に感じたライブだった。
個人的には、今までみたなかでのベストに近いかもしれない。


歌うたいのくせに声が出ないという極限状況を乗り越えて、
「FUNK FIRE」ツアーのファイナルをテンションが途切れないまま
きっちり楽しませてくれたスガシカオに感謝!

正直なところ、その虚弱体質をなんとかしろ、とか
同時期に3種類のツアーをぶちこむ無謀な試みはやめて、
もっとゆるっとスケジュールを組めと言いたいところだが、
そんなのアーティストがやりたいと言ったら、やればいいのだ。
どんなにムリだと思っても、難しいと思っても、
スガがやってみるというなら、それに乗っかってやろう。
今回ギリギリの体力で挑んだ渋谷AXのステージを見て、
わたしは久々にファンク番長を見たと思った。


なつかしのファースト・アルバムはこちら↓

CLOVER

CLOVER

  • アーティスト: スガシカオ
  • 出版社/メーカー: キティ
  • 発売日: 1997/09/03
  • メディア: CD



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コメント 8

かうぞう

lucksunさんupしてる!と思って、私もひざに湯たんぽを抱えながら頑張ってFF記事upしました。(ガスファンヒーターが不調気味なので温存のため)

読むと影響受けそうなので読まずに書いたのですが、相変わらず同じライブを観たとは思えないほど、私の記事ってIQ低そうだなぁー(爆)
でも、久々にいいシカオライブだったなぁー。
これからアルバムは1年おきくらいでいいから、FFツアーだけ毎年やってくれればいいよ(笑)

そうそう、アラフォーシカ友飲み会、また新年会ゆっくりやりましょう!
ってシカオの話題は1割も出てこないんですけど(苦笑)

by かうぞう (2008-12-23 18:36) 

lucksun

あららら、これから寒くなりそうですから、
ガスファンヒーターないと困りますね。
湯たんぽいいなあ、エコだエコ。かうぞうさん、さすがだ☆

今回のライブは久々に良かったですよね!
なんか興奮さめやらずという感じで、
印象に残った場面を中心に書いてみました~。
でも相変わらず、忘れているところが多いので、
そういうときは、かうぞうさんの記事を読んで思い出したりしてます(笑)。
そうそう、FFツアー毎年希望ですね!
体力がつづく限り参戦するぞー!

アラフォーシカ友の会(ナイスネーミングっ!)
ぜひぜひやりましょうね~。今後ともヨロシクです♪
by lucksun (2008-12-23 23:43) 

bluebird

MERRY CHRISTMAS!!

記事読んだら、いつかは絶対FF 参加せねば!と思いました。
そん時は、是非混ぜてください(笑)

by bluebird (2008-12-24 22:09) 

lucksun

>bluebirdさん
すっかり遅くなりましたが……メリークリスマス!(って今頃?)
FUNK FIREいいですよー。ホールツアーとは一味もふた味も違う!
会場全体がグルーヴに包まれる感じが、なんとも言えない。
なんかね、とっても親密なのです。
bluebirdさんもぜひぜひ参戦しましょう~~。
そして、ライブ後はスガのこと、その他もろもろ語り合うのですよ……^^

by lucksun (2008-12-27 00:51) 

takanobu

最終日、いいライブでしたね。
二階席で観てましたが、二階も立ち見の人がたくさんいましたよ。
by takanobu (2008-12-27 07:36) 

lucksun

>takanobuさん
二階席にいらしたんですか!
最終日は、もう何も残ってくらい出し切ってやれ~、というような
スガの気迫をガンガン感じました。
今年の締めくくりに、いいライブを体験できたな~と思います。
by lucksun (2008-12-28 01:59) 

桂花

シカオ祭り第2弾なんですね・・・
しかもライブハウスでシカオさん・・・
ライブハウスという空間は苦手ですが、
その空間でシカオさんの音楽はぜひとも聴いてみたいデス。

っていうか、次回は参戦したいです。はい。(笑)

ライブレポート楽しませていただきました!
ありがとうございます!
by 桂花 (2009-01-05 23:42) 

lucksun

>桂花さーん
こちらにもコメントありがとうございます♪
シカオ祭りはわたしが個人的に盛り上がってつけた名前なんですが(笑)、
その名にたがわず、いいライブでしたよ~~。
どうやらシカオはライブハウスのほうが、本領発揮できる様子^^
桂花さんも次回は参加しましょう!
レポート楽しんでいただけてうれしいですー。
by lucksun (2009-01-06 00:46) 

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