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3回目のKAZくん [舞台]

熊谷和徳 TAPPERS RIOT -5Days Circle of Love+Life-
6/28(水) 青山円形劇場

熊谷和徳のステージを観るのは、今回で3回目。
どうにもこうにも、彼の魅力にどっぷりハマってしまったようだ。

青山円形劇場に足を運んだのは初めてで、
客席とステージの近さにかなり驚いた。
これじゃ丸見えだなあ、とちょっとドキドキ。

客電がおちてオープニングが始まると、
緊張のドキドキが期待のドキドキに変化する。
中央に置かれた円形のタップ板を照らすスポットに
KAZが浮かび上がり、タイトなリズムを刻みだす。
そして、客席の後ろにもダンサーが登場し、
前から後ろから怒濤の迫力で繰り出される
彼らのリズムに圧倒されてしまった。

毎回思うことなのだけど、
KAZの全身は、さながら極上の楽器のようだ。
一つひとつの動きソリッドな音となって、心を激しくノックする。
そして、いつしか胸がいっぱいになってしまう。

木村佳乃とのコラボレーションが印象的だった。
デコラティブな衣裳に身を包んだ木村佳乃が
しずかにステージに近づき、言葉を発すると
それに応えてKAZがタップを踏む。
そうした呼応が続くうち、しだいに逆転して
いつしかKAZが踏むメッセージを
木村佳乃が翻訳しているかのように感じられた。
彼女は彼を見つめている。だけど、彼は彼女を見ない。
ギリギリのところでつながっているような危うさを感じさせる。
スリリングで目が離せなかった。

おなじみクリヤマコトさんのピアノはどことなくやさしく、
KAZのタップによく似合う。
包み込んだり、競い合ったり、
タップとの微妙な距離感の変化を楽しむような演奏がステキだった。

後半、音響トラブルが起きたらしく、電源をオフにして
生音のタップを聴かせてくれる場面があったが、
正直言うと、初めて聴いた生音が、この日いちばんの収穫だったかもしれない。
やわらかく自然に響く音は、より素のKAZを表しているようだった。

ステージが近いと、客席との一体感が楽しい。
ラスト、客席のクラップをあおり、そのリズムに合わせて
踊るKAZはめちゃくちゃ楽しそうな笑みを浮かべていた。

怒りや哀しみ、切なさ、楽しさ……
さまざまな感情が全身から放たれ、ダイレクトに伝わってくる。
あまりに心地よく、いつまでも彼のダンスを観ていたいと思った。
また観に行こう。
興奮がなかなか冷めないまま、そう思った。
しばらくは、KAZのステージのたびに通うことになりそうだ。


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コメント 2

淑女

木村佳乃は最近、頑張っているね☆
KAZくんステージを是非観てみたいと思いました。
スウィング・スウィングのタップの時代ではないんだね。
by 淑女 (2006-07-04 09:57) 

lucksun

>淑女さま
そういえば、木村佳乃は最近よく見かけるね。
独特なたたずまいがステキでしたよ。
今回、わりと公演が近くなってからチケットをとったので
誘う余裕がなかったけど、
もし良かったら、次回お誘いします。
ニコニコおやじのスウィングではなく、
激しくかっこいいタップをぜひ観て欲しい!
by lucksun (2006-07-06 02:48) 

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